いすゞ キュービック

1984年に登場した、いすゞ初のスケルトンボディモデル。
大きな1枚窓と、三角形の細長い視野拡大窓が特徴。『キュービック』という愛称とは裏腹に、箱型の典型的路線バススタイルから外れた、ヨーロピアンテイストな外観を持ちます。また路線バス用モデルながらオーバーラップワイパーを採用しているのもポイント。この日本の路線バスモデルとしては特異なスタイルを敬遠する事業者も少なくはなく、コーチビルダーによる別の車体の架装例や、特注スタイルの事例も多く存在します。
後部もやや傾斜のついたリアガラスが特徴で、他のモデルとの判別が可能です。
2000年に後継のエルガへモデルチェンジし、生産を終了しています。



★ラインナップ★
ノンステップバスはフルフラットのみの製造です。
ノンステップからステップが増えるごとに腰高な車体へ変化するので、外見上でも見分けは容易です。



★特徴的な仕様★
・ジャーニーに準じたフロントガラス
路線バスとしては異端なキュービックのフロントデザインを嫌った事業者に向けて用意された仕様。KC-規制以降はオプションで選択できました。
中型モデル・ジャーニーに準じて、フロントガラスを2分割・合掌ワイパーに変更しており、普遍的な顔立ちになっています。
東武バスが最初に採用したため“東武顔”と呼ばれることもあります。また近畿圏では伊丹市交通局が導入したため、“伊丹顔”という場合もこれを指します。


・観光マスク仕様
キュービックと同世代の90年代の路線バスは、どのメーカーも送迎輸送や単距離貸切用途を見越してハイグレード車が用意されていました。そのハイグレード仕様に採用されていたのが観光マスクです。
他社は観光バスを模した専用のフロントデザインを用意していましたが、いすゞはキュービックのデザインによほど自信があったのか、路線車ベースで行式表示機部分を省略したのみの変更にとどまっています。


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