路線バスの乗降扉
扉の位置
1.中扉車
前輪前とホイール間の2か所に扉が付いているタイプ。現在はこのタイプが主流になっています。
2.後扉車
前輪前と後輪後ろの2か所に扉が付いているタイプ。特に関西地区でよく見られる仕様です。
3.3扉車
中扉・後扉共に備えている、扉が3枚付いているタイプで、主に利用が多い都市部の路線に投入されています。
4.トップドア車
扉が前輪前にのみついているタイプで、主に長距離路線に採用されます。
※後扉、3扉はごく一部の例外を除いてはツーステップバスでのみ採用された仕様で、ワンステップバス・ノンステップバスが主流の現在は新車での採用はありません。
扉の形状
1.引戸
中扉や後扉が引き戸になっているもので、最も一般的な扉です。
2.折戸(2枚折戸)
中扉や後扉が折戸になっているものです。「く」の字型に折れ曲がって開きます。引戸と比較して、戸袋が不要であるというメリットがあります。現在の新車では、路線用途の車両への採用はありません。
3.4枚折戸
中扉に折戸が2つ並んでいるタイプ。中扉の間口を広く取れるため、利用客の多い路線で採用されています。
4.グライドドア
2枚の扉が「ハ」の字型に左右に分かれて開くタイプ。2枚折戸と似ていますが、折戸より幅広で、車いすでの通行が可能になっています。採用例のほとんどがノンステップバスで、ツーステやワンステにグライドドアが採用されている場合は高確率でリフトが付いています。
5.プラグドア
スライドしたのちに車体に沈み込み、圧着して密閉するタイプの扉です。観光バスでは標準的に使用されています。しかし、開閉に時間がかかる、機構が複雑で故障のリスクが高いなどの理由で、ドアを頻繁に開閉する路線用途には向かず、路線バスでは採用例は多くありません。トヨタ製電気バスや、日野製の小型車「ポンチョ」など一部の車種でのみ見られます。
6.スーパーワイドドア
電車のドアのような両開きの扉が付いているもので、4枚折戸に比べて、折りたたまれた折戸が取る嵩の分迄つめることでより間口を広く取ろうとしたものです。路線用途としては京急バスと日本交通にのみ導入されました。うち日本交通での導入例はごくわずかであり、実質的に京急バスの独自仕様です。既に京急バスからは全廃になっており、地方に移籍した車両の一部が現在も活躍しています。
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